#64 Guest:渋谷慶一郎(前編) 音楽においてテクノロジーを使う理由は“困難であること”に起因する?

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音楽家・渋谷慶一郎が#64、#65、#66に登場! 音楽ライター・翻訳家の石川真男氏をゲストMCに迎え、前編は「音楽家・渋谷慶一郎、テクノロジーとの出会い」として、彼の活動を通してテクノロジーと音楽について語る、という予定が、次第に東京藝術大学作曲科の話や彼のキャリアの話にシフトするなど、転がっていく話を楽しむ回となりました。
渋谷のテクノロジーに対する考え方は「テクノロジーありき」ではなく「コンセプトや状況に応じて活用する」もの。ショーケース的な作品、テクノロジーファーストなものは世界では評価されないという、実体験に基づいた渋谷の考え方を起点に話はスタートし、彼がテクノロジーを意識し始めた転換点といえるラップトップPCとの出会いや、大学は“譜面を書くところだった”という渋谷の学生時代の話、“(業界を)干されるよ”と言われた先生とのやりとりや、その後のキャリアで当時の恩師たちと絡む上での思い、テクノを“音楽内音楽”とする渋谷の持論、音の質感について目が向けられるようになった時代に現代音楽や音響派が果たした役割、彼がアカデミズムの外側の音楽に興味を抱いた理由、渋谷が音楽家の道を歩み始めた原点にあった母の“音楽に関する考え方”と父の“病気”について。
渋谷が強く惹かれた「高橋悠治の自由さ」と頭の良さ、一つのジャンルを突き詰めることへの懸念、自身の性格を“ギャル男みたい”と形容する彼だからこそテクノロジーに対して取れる「いいじゃん、やろうよ」というスタンスや、困難であることを活動において求める理由、誰でもなんとでも言えるテクノロジーだからこそ、それ以外の価値観を表現しがいがあって真理に近いと思う、制度や形式があるジャンルのほうが“破る人の面白さがある”という視点や、画像からサウンドを生成するMetaSynthとの出会いなど、興味深いトピックが盛り沢山です。
MC:imdkm、姫乃たま(休養中)
ゲストMC:石川真男(音楽ライター・翻訳家)
〈Source〉
Aphex Twin「Windowlicker」(https://open.spotify.com/track/7H1hBScO9mxAIq40d9fPE8)、keiichiro shibuya + yuji takahashi『ATAK002』(http://atak.jp/ja/recordings/atak002/)

#64 Guest:渋谷慶一郎(前編) 音楽においてテクノロジーを使う理由は“困難であること”に起因する?

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