#63 Guest:Base Ball Bear 小出祐介(後編) 『悪の法則』からユーミンまで……小出を構成する“言葉”、その源とは?

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今回のテーマは小出祐介の“「言葉」を構成するもの”。彼と旧知の仲である音楽ライターの金子厚武氏を迎え、Base Ball Bearでは作詞を手がけ、これまでに詩集も発表している小出が“言葉”について語り明かします。
その独特な表現や言い回し、言葉のチョイスが特徴的な小出だが、自らも明確に何に影響を受けたかはわからないと語る。「テクニックや表現は取り入れられても、作品の精神までは完全に模倣できない」と自己分析しつつ、作詞をするようになった動機、Base Ball Bear活動初期におけるNUMBER GIRLなど好きなバンドからの避けられない影響、そして多用する“檸檬”というキーワードに関するエピソードも。
日頃から使いたい言葉をノートに書き溜めていたという小出。今はスマホのメモも活用しつつ、現在進行形での作詞スタイルについても詳細に語っている。今年3月にリリースした「SYUUU」に関して、ここ1年半、毎日行っていたという“一口作曲”をヒントにこのコロナ禍における思いが反映されていること、サビにおける言葉の浸透速度や情報量の調整など、作詞における細かなこだわりを明かしています。
また、これまでで特に言葉の表現において気になった作品について、脚本をコーマック・マッカーシー、監督をリドリー・スコットが務めた映画『悪の法則』(2013年)の魅力を熱弁。小出は、ストーリーはもちろん、登場人物たちのセリフにおける哲学的な表現に魅了され「文字が読みたくて(映画ではなく)脚本を読む」という。その流れから語られる“比喩の濃さ”の調節、荒井由実「中央フリーウェイ」などを例に分析する固有名詞を用いる際のテクニック、キングギドラ「スタア誕生」を入り口に紐解く韻を踏みながらのストーリーテリングの巧みさ、さらに小出の口から最後に飛び出した「ユーミンって宮沢賢治だと思っている」というパンチラインまで、作詞術と言葉の奥深さを同時に味わうことができる回となりました。
MC:imdkm、姫乃たま(休養中)
ゲストMC:金子厚武(音楽ライター)
〈Source〉
Base Ball Bear「SAYONARA-NOSTALGIA」(https://open.spotify.com/track/424wzTS7OKznw5dIk3CH8V)、Base Ball Bear「SYUUU」(https://open.spotify.com/track/3AR55GPqpv9QU6UVkZyTET)、荒井由実「中央フリーウェイ」(https://open.spotify.com/track/0zqwz1o4l4ltQUxgjyU4oa)、キングギドラ「スタア誕生」(https://open.spotify.com/track/5AzIJwBmIrrUpqNHH45Mbz)

#63 Guest:Base Ball Bear 小出祐介(後編) 『悪の法則』からユーミンまで……小出を構成する“言葉”、その源とは?

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