日本が世界に誇るアニメ業界は、今後どうしたら生き残れるのか?

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G1サミット2024 第7部分科会E
「世界へ拡がる日本のエンタメ・コンテンツ〜日本の映画・ドラマ・音楽は世界でどう戦っていくのか〜」樹林伸×小佐野保×瀬戸口克陽×山田早輝子×河村裕美
(2024年2月24日開催/沖縄万国津梁館)

2023年も日本のエンタメ・コンテンツは凄まじい成功を遂げた。世界で既に評価の高いアニメ・漫画コンテンツだけでなく、映画・ドラマ・音楽など数々の日本発コンテンツに世界が注目する。世界で勝つための日本のエンタメ・コンテンツの戦略を探る。(肩書きは2024年2月24日登壇当時のもの) 

樹林 伸(作家)
小佐野 保(株式会社ギークピクチュアズ 代表取締役)
瀬戸口 克陽(株式TBSテレビ 執行役員)
山田 早輝子(FOOD LOSS BANK 代表取締役社長/Splendent Media 代表取締役社長)
河村 裕美(文化庁 文化戦略官)

00:00 オープニング
01:12 コンテンツ制作現場で直面している課題(小佐野氏、樹林氏)
-人件費を始めとするコストが上がっているため、アニメは今後リスクが高い。昨年45%のアニメスタジオが赤字。
-日本のドラマはお金をかけなさすぎる。「ドクターホワイト」も、韓国では全く予算が違う。
06:50 予算をかけて作ったドラマの裏話(瀬戸口氏)
-世界に打って出ないといけない、最初は赤字でも作らないといけない、と思い、VIVANTを制作することになった。
09:48 ハリウッドの脚本家と俳優によるストライキについて(山田氏)
-情報提供の多様性によって配分が少なくなったこと、AIの台頭による恐怖感などが背景にあった。
12:40 AIの台頭について、作家としてどのように見ているのか(樹林氏)
-ストーリーテリングについてはまだ敵ではないが、まとめることや取材として使うのは有益。ハリウッドはフォーマットが決まり過ぎているので、AIで出来てしまう。
16:08 日本のドラマ構成とAIの台頭(瀬戸口氏)
-「100円の恋」や「MOTHER」はリメイクされ、各国でヒットしている。日本の脚本は評価されている。AIとどう付き合っていくのかに加え、人間の予測不可能な部分を入れていくことが大事。
18:20 最初から世界に打って出るための解決策(小佐野氏)
-日本にはある程度大きな市場があるので、そこで考えてしまう。日本人は稼ぎ方が下手すぎる。ギークピクチュアズは2019年にインドに会社を立ち上げた。みんなが出来ないやり方をやっていくしかない。
23:18 アメリカでは俳優の権利を守ろうとしているが、日本ではどうなっているのか(山田氏)
-若手をどうやって守っていくのかが大事。俳優がいなければ、スーパーヒーローは存在しなかった。AIをうまく使えるところは使い、人間も努力しなければ淘汰される。
29:07 TBSが世界に打って出る動きをするにあたって、政府に期待すること(瀬戸口氏)
-韓国のやり方に学び、トライアンドエラーするしかない。そのあたりは政府の支援はあまり期待できない。
31:20 個人にオファーが来るということはあるのか(小佐野氏)
-ゴジラ-1.0の大ヒットにより、海外から山崎貴監督に大量のオファーが来ているが、個人としてではなく、東宝の山崎組として作品を作ってヒット作を生み出してほしいとお願いした。
33:22 敏腕編集者・プロデューサーのグローバル版が必要なのではないか(樹林氏)
-東宝のような動きは出てきている。ゴジラ-1.0もそれほどお金をかけていない、そのようなアイディアがある。
35:32 価格交渉の際に日本として出来ること(山田氏)
-安く売らない事。日本人は自分たちの価値がわかっていない。海外に翻弄されず、小さくても日本がプラットフォーマーになることが大事なのではないか。
39:09 コンテンツが多極化する中での、日本の立ち位置(小佐野氏、瀬戸口氏、樹林氏)
-日本としての弱みは、ライセンサー・ライセンシー間での契約する際の弱さ。これを解決出来れば強みに変えられるのではないか。
-海外の契約書は分厚い。細かいことがすべて決められている。お人好しだったと感じる。ニンジャウォーリアーズやたけし城はお人好しな契約をしてしまっていた。
-神の雫もお人好しな契約をしてしまった。それでも飛行機やホテルなどは契約が入っていた。
-テレビ局にはコンテンツプロデューサーはいたが、ビジネスプロデューサーはいなかった。日本の常識は非常識だということをまずは知ることが大事。
43:23 質疑応答①
-今のテレビ局は裏に新聞社がついている中で何かやろうというのは無理なのではないか。例えば海外からディレクターや技術者を連れてくることをしないといけないのではないか。
-アニメ・ドラマの海賊版が海外では売れているが、そのあたりのプロテクションはどうするのか。文化庁のミッションとは?
-これから外に出る際、個別に出て行っても間に合わない中で、大きな力を作るにはどうすべきか。
-日本としては、ビジデブ(ビジネスディベロップメント)が弱い。どうすれば高められるのか。
54:01 質疑応答②
-テレビ業界に20年いて、契約書を見たことがない。現場で契約の問題が発生した時、どのような解決策があるのか。
-過去のIPのライブラリーのマネタイゼーションについて。日本で撮影したいという要望が海外から来た際、対応する方法はあるのか。

日本が世界に誇るアニメ業界は、今後どうしたら生き残れるのか?

タイトル
ヘルステックDXのトップランナーたちが語る、医療の規制緩和/ファストドクター菊池氏、カケハシ中尾氏、メドレー・豊田氏、宋医師、GCP福島氏
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