Yoga Sutra of Patanjali 1.6 | vṛttI 5つのこころの働き

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スートラという言葉について2つ目のエピソードで、とても短い文体であるとお伝えしました。あえてぎゅっと圧縮されたような文体で、それは、音で覚えやすくするためです。たとえば、文章が長すぎると耳で覚えるのが難しくなってしまいます。
パタンジャリのヨーガ・スートラのなかには、長いスートラもたくさんある!覚えられなくて困っている!と思われるかもしれません、たとえば、アシュタンガヨーガ、八支則について紹介されているスートラがあります。2章29節では8つの名詞がリストされていて、最後に「これらが八支則です」と述べられます。
29. Yamaniyamāsanaprāṇāyāmapratyāhāradhāraṇādhyāna- samādhayo'ṣṭāvaṅgāni.
Yama-niyama-āsana-prāṇāyāma-pratyāhāra-dhāraṇā- dhyāna-samādhayo (samādhayaḥ)-aṣṭau-aṅgāni.

このようにパタンジャリのヨガスートラには、ヨガを学ぶ人、伝える人にとって、親しみのある言葉が並んでいるだけのスートラが多くでてきます。仏教用語に置き換たり英語で学ぶことは理解を深めてくれますが、サンスクリット語のリズムで覚えておくとすらっと出てくるようになるかもしれません。
きょうご紹介するスートラも単語の羅列からなるスートラです。5つのこころの働きについて5つの単語で表し定義しています。

6. Pramāṇaviparyayavikalpanidrāsmṛtayaḥ.
Pramāṇa-viparyaya-vikalpa-nidrā-smṛtayaḥ.

pramāṇa: 知覚 正しい認識 right perception
viparyaya: 間違い 誤った認識 misconception
vikalpa: イマジネーション、想像 imagination
nidrā: 眠り sleep state
smṛtayaḥ: 記憶 memories
(5つのこころの働きは)正しい認識、誤った認識、想像、眠り、記憶(です)。
前回のスートラで、vṛttiには苦しみを生むものと生まないものがあると定義されていました。みなさんは、どれが苦しみを生むこころの働きだと思いますか?

Yoga Sutra of Patanjali 1.6 | vṛttI 5つのこころの働き

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Yoga Sutra of Patanjali 1.6 | vṛttI 5つのこころの働き
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