台湾産パイナップル、ブームが去ってどうする(2022年8月19日台湾通信webradio)

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2022年8月19日台湾通信webradio 【台湾産パイナップル、ブームが去ってどうする】   昨年2021年3月、中国大陸が台湾からのパイナップルの輸入を停止しました。理由は、コナカイガラムシという害虫が発見され、それが改善されなかったからという、検疫上の問題でした。 この中国大陸の措置に対して、中国大陸と対立する台湾の民進党・蔡英文政権は、中国大陸による政治的な圧力だと位置付け、中国大陸を批判します。その経緯と意義についてはここでは省略します。   ともかく、この台湾の苦境を見た日本の台湾ファンの方たちが、中国大陸が買わないなら、日本が買って台湾を助けてあげようと呼びかけ、日本で台湾パイナップルのブームが起きます。   それまで、日本ではあまり売られていなかった台湾産パイナップルが、日本市場に出回るようになります。   実際、どのような状況だったのか、数字を見てみましょう。 台湾のパイナップルの収穫期は主に1年の前半です。 そこで、1~6月の輸出統計を比較して見てみます。   昨年2021年に中国大陸が輸入を禁止する前の年、つまり2020年は、総輸出量が4万1649トン、そのうち中国大陸向けが3万8016トンで、91%以上を占めていました。次いで日本が2114トンで、5%程度です。   それが、昨年2021年は3月から中国大陸向けがストップしたことから、総輸出量は2万7000トンに激減します。うち、中国大陸向けは3925トンに減りました。10分の1です。これに対して、日本向けは1万6672トンに増え、トップに踊り出ました。前の年に比べてほぼ8倍です。中国大陸による輸入禁止が、日本での台湾産パイナップルの宣伝に大いに役立ったということが分かります。流通の関係で実際に消費者が購入できたかどうかはともかくとして、確かにブームと言えるほどの注目度だったようです。   そして今年、2022年はどうなったのか。今年は日本の多くのスーパーマーケットで台湾産パイナップルが売られていたので、目にされた方は多かったのではないかと思います。   ところが、店頭で見る台湾産パイナップル。あまり良い状態で売られてはいませんでした。私から見ても、台湾産パイナップル、気の毒になってしまいました。   今年2022年1~6月、台湾から日本へのパイナップルの輸出は、確かに昨年に比べて増えています。統計を見てみますと、総輸出量は1万9976トンで、前の年に比べてさらに減少しています。禁止前の2020年の半分以下です。うち、日本向けは1万7182トンで、急増した昨年の1万6672トンに比べて確かに増えてはいますが、500トンほどの増加にとどまっています。2年目にしてすでにブームは去ったと言えます。ついでに言いますと、中国大陸向けがなくなった分を、日本向けで補うことはできないということです。   そこで、今年、台湾産パイナップルの日本市場での販売状況はどうなっていたのか、ブームが去った後、どうなっていくのか。広橋賢蔵さんと話し合ってみたいと思います。   と言いますのは、広橋賢蔵さんは、実際に日本でパイナップルを販売した経験があるのです。その経験に基づいて、ブームが去った後の日本での台湾産パイナップルの今後について、考えてみたいと思います。   それではお聞きください。     【広橋賢蔵さんのプロフィール】 広橋賢蔵さんは、作家で、観光サイト「歩く台北」の編集に携わっていらっしゃいます。また、ゲストハウスを日本と東南アジア各国で経営していて、その傍ら、台湾の商品の販売にも携わっていらっしゃいます。   現・「歩く台北(台湾)」編集部 現・ゲストハウスを日本と東南アジア各国で経営   元・「な〜るほど・ザ・台湾」編集部 元・「台北ナビ」編集長 元・EZ STAY Taipeiオーナー経営者   担当:早田 このエピソードへのコメントを教えてください https://open.firstory.me/user/ckzuv0igg0edi0924qk6rd3e7/comments Powered by Firstory Hosting

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