【文明崩壊#03】「島の生物地理学」はアンビバレントな理論

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分子生物学が興隆した1960年代、アリ研究者のウィルソンとカリスマ理論家のマッカーサーが最強タッグを組み、「島の生物地理学の理論」が爆誕。この理論は、経済システムで需要と供給の関係から均衡価格が決まるように、島の面積や位置に応じた絶滅と移入の関係から生息できる種数が決まることを予測しました。島で鳥の調査をしていたジャレド・ダイアモンドも大きな影響を受けます。とはいえ、ニッチや競争をベースとする従来の自然観と、それとは対照的に「どの種類にも優劣はない」ことを仮定する島の生物地理学の枠組みは、研究者個人の中でどのように共存していたのでしょうか。早世したマッカーサーが若きダイヤモンドに託したアンビバレントな理論のエモい科学史!
参考にした論文:Wilson EO (2010) Island Biogeography in the 1960s. Losos JB & Ricklefs RE (eds) The Theory of Island Biogeography Revisited. Princeton University Press
■ 出演  鈴木 紀之(高知大学・農林海洋科学部・准教授) Twitter Instagram・泉 淳稀(大学院生) ■ 編集協力  泉 北斗 website  ■ 著書 すごい進化 中公新書・『博士の愛したジミな昆虫』岩波ジュニア新書

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