Yoga Sutra of Patanjali 1.20| Śraddhā 清らかなこころ

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1.20. Śraddhāvīryasmṛtisamādhiprajñāpūrvaka itareṣām.  

Śraddhā-vīrya-smṛti-samādhi-prajñā-pūrvaka itareṣām.  
Śraddhā:faith, trust, steadfast focus 信頼、揺るぎない集中 
vīrya: energy, strength 熱心さ 
smṛti: mindfulness 継続された 
samādhi: concentration 瞑想する 
prajñā: wisdom, knowledge 知恵 
pūrvakaḥ:accompanied by 〜によって 
itareṣām: of the others その他の 

サンスクリット語が他の言語と大きく異なるのは、言葉の意味の前に音があったと言う点です。私たちは言葉を理解するのに、その意味を知る必要があると思いがちです。意味というのは、言葉のイメージを共有するためのものであり、時代や文化によって最善な形に変化しつづけ、また文脈により変化するものです。 チャンティングは袈裟を着て修行している人だけのものではありません。とりわけ、ヨガスートラは音階が定められていません。ぜひ音で感じることを試してみてください。初めはさっぱり響かないかもしれませんが、音の持つ響きが自分の一部となり、穏やかな共鳴が起こる瞬間に出会うかもしれません。 

今日ご紹介するスートラは、第1章の20節です。天使や神々ではない私たちが、アサンプラッジャータサマーディに近づくための大切な資質が述べられます。 Śraddhāという言葉がでてきます。ヨガプラクティスの基盤となる心の態度のことです。ぜひサンスクリット語で慣れ親しんでください。英語ではFaith、信頼、漢字では「信」が充てられます。信頼を向ける対象は、まず自分自身です。内なる自分への信頼があるからこそ大切な人を信頼し、純粋な愛が内側に宿っていることに気づけます。その気づきによって目に見えないものへ明け渡し、外側の世界を愛することを学びます。このスートラでは、Śraddhāは素直な心、誠実さを持った学びの態度、揺らぎのない集中を指します。Pramāṇā 正しい認識をサポートする学び(1.07参照)の基盤になるのもŚraddhāです。 

VīryaはVīra(勇敢さ)から派生した言葉で、熱心さのこと。 
また、Vṛttiのひとつsmṛtiが出てきます。Śraddhā とVīryaを前提にしたakliṣṭā私たちの精神的成熟の役に立つsmṛtiです。あらゆる瞬間に継続して自然な振る舞いのようにヨガが実践できることで、このsmṛtiは英語でMindfulnessと訳されることがあります。 

続きは音声でお楽しみください。

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Yoga Sutra of Patanjali 1.20| Śraddhā 清らかなこころ
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