EP#73かつて「とても美しい」という言い方が間違いだとされた時代があった⁉︎
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「とても美味しい」「とてもいい」というように「とても」は「大変」とか「非常に」という意味で、肯定的に強調することばとして使われていますよね。ところが、こうした使い方はまだ歴史が浅いんです。
「とても」は、「とてもかくても」を略したものと見られています。中世ごろには、「どうせ」「いずれにしても」「どうあろうと」のような意味を表す副詞として用いられていました。肯定的な意味では使われなかったんです。明治頃になると、不可能を表す語句を伴う用法に限定されたらしいんです。昭和30年に岩波書店から発行された『広辞苑』の初版では、「とても」の項で「明治末期より否定をともなわずに用いる」というように、新しいことばの変化が記されているんです。
今回は、いまでは普通に使われている「とても」の用法の変遷について、お話ししていこうと思います。
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