マメクル2020 #42/ いちいち金かかるんすけどね

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中年のおじさん二人が、秋の公園でぼやいています。 「いちいちお金かかるんすけどね」。なにか考えがあって、考えがなくても、行動しようとするとき、お金がかかります。どんな良い考えだろうが、悪い考えだろうが。電車に乗る。お茶を飲む。おまんじゅうを食べる。小さなスプーンを買う。雨風しのいで寝ましょう、ってだけでもお金はきっかりかかります。とにかく、いちいちお金がかかります。そのいちいち、いったい誰が払うんでしょう?「プロジェクト経費として、しかるべき処理をすればいんでは?」あーた、なに眠たいこと言ってんの?なにもかも勘定科目に照らし合わせて処理する、そんなことできっかよ。「うちは細かいとこまでちゃんとやってるざます」あぁ、そうっすか、ご苦労さまっす。スムーズに物事を進めるため、時間を節約するため、みんなの志気を上げるため、そのいちいちに、ちょっとしたお金はかかるものなんです。とくにね、新しく何かを始めるときは、見通しが立たないためにお金はジャンジャン出ていきます。まったくもって遠回りだった、無駄道だった、引き返そう。 途方に暮れることが多く、気持ちの落ち込みに合わせて、いちいちお金がかかるものなのです。とにかく、いちいちお金がかかります。そのいちいち、いったい誰が払うんでしょう?覚えておいてください。道なき道を歩むとき、かかるコストは旗持って先頭歩くやつが払うものなんです。旗を持って先頭歩いたこと無いヒトには関係ありません。払うだけ馬鹿らしいお金です。「旗を持って歩いてる、その名誉を金で買ってるってことね」あへた、まだ眠たいこと言ってるの?目ヤニついてるよ。そういうことじゃないわけよ。 まぁ、いいわ。新しいことを始めるには、そのいちいちにお金がかかり、旗持って先頭歩いてるやつが払うということだけ覚えといて。「旗持って金まで払うなんて馬鹿らしい」いやいや、ほんとそのとおり。その後ろをついて歩いて、文句言ってるのが一番てはなし。

マメクル2020 #42/ いちいち金かかるんすけどね

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