【A165】顔の文学
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【A165】顔の文学 時間:117分 音質:3 講演日時:1994年11月24日 主催:本郷青色申告会 場所:本郷青色申告会館 収載書誌:未発表 音源について 音源は主催者から提供。 講演冒頭が欠けており、 客席録音だが比較的クリア。 講演より 人間の声というのは、 音で識別する顔の表情だということができます。 本当の顔の表情は目で見て識別するわけですけれど、 人間の声というのもやはりひとつの顔の表情なのです。 その場合の顔というのは比喩ですが、 声というのは音で識別する顔の表情だと いうこともできるわけです。 顔という言葉をそういう使い方をすると、 もっと極端な使い方ができます。 たとえば「おれの顔を立ててくれ」というでしょう。 文学と関係が深いのは、主として比喩としての顔、 あるいは顔の表情です。 日本の古典文学というのは、 「もののあはれ」を主題にした物語か、 そうでなければ「顔を立てる」物語かの ふたつに大別することができます。 いかに顔を立てるか、立てないかという問題、 つまり「顔の文学」というものは、 「もののあはれ」の文学と同じように民族の深層、 無意識の奥深くまで届いている問題なのです。 この講演のテキストを読む
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