ep24-2「読んでいない本について堂々と語る方法」(ピエール・バイヤールさん)

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引き続き「読んでいない本について堂々と語る方法 [ピエール・バイヤール (著), 大浦 康介 (翻訳)]」を扱っています。
この番組を通して、読書・教養とは何なのかを振り返るいい機会になったように思います。
ちなみに、粟野さんが考える教養を持つ人とは、体系的にものごとを理解している人。
星野の考える教養を持つ人とは、会話において相手への気遣いができている人です。

 今回のキーワードはこちらです。
・読書・教養はプロレスである
・読書・教養は本と距離をとることである
・読書・教養はクリエーターになることである 


・読書・教養はプロレスである
プロレスの世界では暗黙の了解ですが、ある程度演出が決まっています。
それでも、エンターテインメントとして多くの人に受け入れられています。
読書も、プロレスのように、本当は内容を知らないのに知っているように振る舞っていいんです。
粟野さんの大学院生時代に、教授から言われた一言があります。
「マルクスを面白いと思うが、どこが面白いかは聞かないで」というもの。
大学教授でもこう言えるのであれば、読書を神聖・高尚なものとしてではなく、
より気軽なエンタテイメントとして捉えても良さそうですね。

 ・読書・教養は本と距離をとることである
ピエール・バイヤールさんは「教養とは、個別の1冊について詳しくなることではない」、
むしろ「その本について語るなら読んでないほうがいい」と述べています。
すると、教養とは「物事を詳細に知っていることではなく、俯瞰的にものごと全体を語れること」なのかもしれません。
とはいえ、俯瞰的にものごと全体を語ることは簡単なことではありません。
そう考えると、著者は学者や学問を学んでいる若者を対象にこの作品を書かれたのかもしれないですね。

 ・読書・教養はクリエーターになることである
読書は受動的なイメージがありますが、ピエール・バイヤールさん曰く「作り出すことが教養である」とのこと。
読書の規範にとらわれないほうが、個人のクリエイティビティが出てくる、と。
ファンが勝手に生み出し、原作者にも公認された「ガンダムユニコーン」などはこの最適な例の一つかもしれません。
「教養とは、全体の中での自分の立ち位置・方向性を分かり、自分の考えを述べることができること」と、
ピエール・バイヤールさんは書かれています。
このメッセージを受けて、星野がめちゃめちゃ語りたいことがありますので、こちらは次回で紹介させていただきます!
 
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