ep23-3 「勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版」(千葉雅也さん)

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「勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版」を扱ってきましたが、今回は余談話の回です。
前回も少し触れましたが、本書の表現は入ってきやすい文体です。
これはもしかすると、千葉さんが大学で授業を持っているからかもしれません。
10代・20代の若い人たちを想定して書かれたものだからかもしれませんね。
さて、今回は第1・2回のキーワードでは触れなかったものの、印象的だった内容を紹介していきます。

・読書の技法
今回扱ったこの本のように読みやすいものがある一方で、古典の哲学書のように難解な本も世の中には存在します。
千葉さんによれば、そういった難解な本を無理に理解したり納得したりする必要はなく、専門用語一つ一つ気にする必要もないそうです。
一つの部屋に入ったときに全体をぼんやり眺めるように、難解な本もふんわり読んで、なんとなく全体を把握することからスタートすればよいとのことです。

・決断主義と信頼できる人
混沌とした現代においては「郵政民営化」「アベノミクス」など強いリーダーシップや即決など、決断主義が注目を集める傾向にあります。
しかしながら、千葉さんはこうした決断主義に警鐘を鳴らしています。
信頼できる人とは、「決断は仮でするが、その決断にこだわりすぎず、常に他の選択・正解を模索している人」だと述べられています。
一つのことだけにこだわらず、常に世界を多層的に捉えている人や、さまざまな世界に開かれている・繋がっている人。オープン感が大事な時代ですね。

ホシノは最近、どうすれば世界がうまくいくか、良くなるかを考えていますが、
自分がいかに知らない世界に触れ続けて、寛容であるかが大切だと改めて感じる機会になりました。
今後も、知らない世界に触れ続けて、寛容であることを心がけましょう。

以上、3回にわたり「勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版」をご紹介してきました。
いかがでしたでしょうか。ご自身でも読まれた方はぜひ感想をお寄せください!
今回のシリーズが皆さんにとって有益であり、また新たな読書の楽しみや学びの機会につながることを願っています。
次回も、引き続き興味深い本や話題についてお届けしますので、お楽しみに!



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