117 第百十四話

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115.mp3どんな鬱陶しい気候でも涼し気な顔の鍋島であるが、今の彼は苦悶に満ちた表情であった。「はぁはぁ…。」山頂から金沢北高側の獣道を暫く降りると開けた場所に出た。ポッカリと大きな穴が開いているようにも見える、その漆黒の空間に白いペンキの跡が見受けられる。それは闇の天空に浮かび上がる月明かりの仕業だった。「え…。」鍋島の目にあるものが飛び込んできた。一件の朽ちた小屋である。ーな…なんだ…。ここもあの時のままじゃないか…。月明かりは小屋の側にある一台の原動機付自転車とセダン..

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