ep30-2「生きる職場 小さなエビ工場の人を縛らない働き方」(武藤北斗さん)

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引き続き、「生きる職場 小さなエビ工場の人を縛らない働き方」を扱っていきます。
前回は、著者の武藤北斗さんについて、また武藤さんが経営するパプアニューギニア海産について簡単に紹介しましたが、今回は本書籍をもとにパプアニューギニア海産の経営や働き方等について詳細にお話していきます。
今回のキーワードは、こちらです。

パプアニューギニア海産の独自路線の経営
仕事はたかが仕事
なぜパプアニューギニア?

 
・パプアニューギニア海産の独自路線の経営
パプアニューギニア海産の働き方で特徴的なのが、こちらの2つです。
①フリースケジュール
パートさんが好きな時間好きな日に働いてOK。急に会社に行きたくなくなっても連絡をしてはいけない。
②嫌いな仕事をしてはいけない
約30の仕事の工程を個人の好き嫌いで分け、2-3カ月に1度更新し、好きな仕事のみを行う。無理に頑張る姿勢がよくないという方針。
 
このような働き方で会社の経営が成立するのか気になるところですが、実際パートさんも仕事が回る程度で出社するそうです。ちなみにこの働き方はパートさんのみ対象で、社員さんの働き方はまた異なるとのこと。
 
・仕事はたかが仕事
武藤さんは嫌いなことはやらないでいいというスタンスで、人生で向き合うことは仕事以外にたくさんあるので、全メンバーがエビの仕事だけに一生懸命向き合う必要はないと述べています。また、パプアニューギニア海産では、メンバー同士で仲良くする必要がない文化を進めていて、送別会・忘年会なども一切ありません。
粟野さんも、子どもの将来の夢が仕事のことのみに限定されがちなことに疑問を持っていたりと、このパプアニューギニア海産・武藤さんのスタンスには、とても共感。
会社内での誕生日のお祝いや業務後のスポーツ観戦などの懇親の場が苦手な人もいるため、パプアニューギニア海産のように仕事と個人の線引きが明確な会社がもっとあってもよさそうですね。
 
・なぜパプアニューギニア?
パプアニューギニア海産では、パプアニューギニア産の高品質のエビを提供しています。また、添加物・薬品も入れず、エビフライは小麦粉やパン粉も厳選しています。
パプアニューギニア海産は30年ほど前に武藤さんの父親が設立し、この社名はお父さんの経歴・活動から来ています。
武藤さんの父親は長崎大学水産学部出身で、船乗りの仕事でお金を貯めた後、学生結婚した奥様とニューヨークへ。帰国後、第二次オイルショックの影響で、築地の水産系の会社に就職し冷凍エビを担当。発展途上国から安く商品を仕入れる従来の業界の仕組みを避け、会社を辞め青年海外協力隊としてホンジュラスへ。その後、国際協力事業団の仕事でパプアニューギニアに出会い、パプアニューギニア側の要望で販売会社を日本に設立。漁師など生産者の立場に立ったビジネスや今では当たり前になってきたフェアトレードを当時から実践してきました。
自分が正しいと思う道を切り開いていく父親の姿が、今のパプアニューギニア海産の独特な働き方にも影響を与えているようにも感じました。
 
いかがでしたでしょうか。
一つの新しい働き方として、パプアニューギニア海産の働き方に対しても注目していきたいですね。



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