ヤケクソの力ノベーション(1170回)

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当時、93歳の佐藤愛子さんの言葉に、めちゃくちゃ勇気をいただきました

曰く
"私はよく讀者から「佐藤さんの書いたものを讀むと勇気が出ます」というお便りを貰います。書くものはたいしたものじゃないけれど、「勇気の素」みたいなものがあるらしいんですね。

しかしこの秋には九十三歳になる私には、もうひとに勇気を与える力はなくなりました。なくなった力をふるい起すために、しばしば私はヤケクソにならなければなりませんでした。

ヤケクソの力で連載はつづき、そのおかげで、脳細胞の錆はいくらか削れてなくなりかけていた力が戻って来たと思います。人間は「のんびりしよう」なんて考えてはダメだということが、九十歳を過ぎてよくわかりました。"

ここから私は思いました
1、脱出パッション
2、課題の分離
3、技術習得のパラドクス

軽妙な語り口でバッサバッサと心地よくいろんなものをぶった斬って頂ける佐藤愛子さんのエッセイは本当に大好きです。その力の源の一端を教えて頂いた気がしました

ヤケクソの力は、私もいろんなことがたくさんありすぎて回らない時に、よく出動してます。これは、一つは、パッションのポートフォリオにおける、ネガティヴでクローズドな気持ちの、脱出または成長パッションの一つかなあと思いました

でもこの気持ちは、ものすごくパワフルな気持ちで、まさにヤケクソになりながらも、とてつもない力が出る、火事場のクソ力的なパッションだなあと思いました

そして、そこまでケツをまくったら、もう誰にどう言われてもいい、とにかくやるだけだ、くらいのひらき直りまでいけたら、アドラーのいうところの、課題の分離にも到達するのかもしれないと思いました

さらには、ヤケクソはある意味、成功するかどうかわからないけど進めちゃうことなので、伊藤亜紗さんの言われる技術習得のパラドクスにも、なってるのかもなあと思いました

ヤケクソで進めちゃったら、上手く行っちゃった的な、上手く行った理由はわからないけど的な

そんなとてつもない力を、実はヤケクソの力というのは持ってるのかもしれないなと、佐藤さんの一流のユーモアでもあるなあと、思いながら、一筋の勇気をいただきました

最後の砦、最後の最後には、ヤケクソがある

ヤケクソの力ノベーション

そんな話をしています^ ^

参考:本: 小学館eBooks 増補版 九十歳。何がめでたい 2021年8月6日 電子書籍版発行 著 者 佐藤愛子 発行所 株式会社 小学館

動画で見たい方はこちら
https://youtu.be/stlXL6v1Ys4

ヤケクソの力ノベーション(1170回)

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