EP#103 会社員の8割が思う。「会社に提出する文章は、難しく書いた方がいいのでは?」という誤解。優しい文章と幼い文章は違うのだよ

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先日、「伝わる文章がすぐ書ける接続詞のコツ」の出版セミナーを開きました。150人を超える応募があって、たくさんの方が参加してくださいました。ありがとうございました。

その時に、20近い質問を頂戴したんです。そのなかで「会社に提出する文書は、難しく書いた方がいいだろうか」というのがありました。この感覚、わかるような気がしますよね。

文章を書くときに、どうしても権威づけするような感じになるんですよね。そのため、わかりやすく優しい文章だと、子どもっぽいと思われるのではいか、という疑心暗鬼がもたらす誤解なんです。

むしろ、難しく書けるのならそれでもいいと思うのですが、大抵は失敗するんです。難しく書いているつもりが、まったく内容の伝わらない文章になってしまうからです。難しくて理解される文章を書くなんて、相当の腕がないと書けません。僕らレベルなら、わかりやすく簡潔に書く方が、よほど楽なんですよね。

これとよく似たことを言われるのがオノマトペです。オノマトペを使うと子どもっぽい文章になるって言うんです。これもある種の偏見です。宮沢賢治の文章が子どもっぽいとは思えないしね。『グスコーブドリの伝記』なんて、1932年に書かれているんだけど、いまの温暖化が示唆されているような話だしね。

優しく書くということは、相手を思いやるということです。相手を思いやれない文章は、コミュニケーションとして破綻しているということにもなります。優しくわかりやすい文章の方が、書く側も読む側もストレスが少なくて済みます。
そもそも、書くことってかなり力のいる仕事だからストレスが掛かるんです。もっと、肩の力を抜いて書いた方がいいと思うんだけどなあ。

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EP#103 会社員の8割が思う。「会社に提出する文章は、難しく書いた方がいいのでは?」という誤解。優しい文章と幼い文章は違うのだよ

タイトル
#03 天地がひっくり返る? 天地無用の意味とは…
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