【A054】親鸞の教理について
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【A054】親鸞の教理について 時間:91分 音質:2 ジャンル:宗教 講演日時:1980年5月24日 主催:上智大学東洋宗教研究所/上智大学キリスト教文化研究所 場所:上智大学 521番教室 収載書誌:春秋社『〈信〉の構造 PART1』(2004年) 音源について 「日本人と宗教性」と題した 連続講演会における最終日の講演。 声が若干遠く聞こえ、 ところどころノイズが入っており 背景に会場周辺の音楽が聞こえる。 討論部分は途中でテープが切れる。 講演より もし、知識を〈本当の知識〉として 獲得できるとすれば、 知識を獲得することが同時に 反知識、非知識、あるいは不知識というものを 包括していくことなんです。 知識を〈往きの姿〉でとらえれば、 学問のない人が修行をして知識を 獲得していく過程になります。 往きの過程にある限り、人間の〈本当の知識〉が 獲得されることはない。 知識に対して〈還りの姿〉になっていったときにはじめて、 知識が獲得されたということになります。 それは、知識を獲得すればするほど 知識でないものを包括していくということです。 包括できなければならないということです。 この〈往きの姿〉と〈還りの姿〉というものの 考え方を通して、親鸞はわれわれの思惟のしかたのなかに 普遍的にある問題を提出しているということが いえるのです。
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