【A023】詩的喩の起源について

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【A023】詩的喩の起源について 時間:45分 音質:3 ジャンル:文学 講演日時:1971年5月2日 主催:日本現代詩人会 場所:新宿・紀伊国屋ホール 収載書誌:中公文庫『語りの海3』(1995年) 音源について ところどころに録音者の手元で ノイズが入る個所が クリアに収録されている。 講演より 日本の詩が発生の起源に近いところで 保存しているものから、 詩的な喩の起源として考えられることは、 一篇の詩形式のすべてを使って 主観的な感情をあらわすというふうには 詩の表現は可能ではなかった、ということです。 日本では、詩の問題は 「詩のなかに意味を込める」ことには なかったんじゃないか、ということです。 一般的に風景の描写とか 日本的な自然美といわれていることは、 本当はまったくの錯覚であって、 詩の起源に近いところで 「景物」が表現にあらわれている場合、 その「景物」は決して写実的な意味での 「景物」あるいは「自然」ということを意味せず、 むしろ宗教的あるいは自然信仰の段階において 個人の観念でなく 共同体の観念が象徴的に寄り集まるところとして 「自然」というものが詩の表現のなかに存在していた、 ということが考えられるのです。

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