全EC店舗が絶対見直すべきたった一つのこと【売上UP・コストダウン・EC・ネットショップ】

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今回ゲスト、株式会社リターンズ 後藤 鉄兵 氏は、年間160万枚30万件という大規模ECの運用を、物流やキャンセルの自動化などバックエンドオペレーションの改善によってコスト削減を行収益性の改善やシステム開発をされていらっしゃいます。
引き続き、後藤氏に『バックエンドの効率化』についてお伺いしました!
▽自社開発したソフトについてお伺いします。
先月サービス化してリリースしたのが、オートキャンセルというサービスです。自動でキャンセルが受け付けられるURLを提供するというサービスなのですが、現時点ではShopifyさんと楽天さんでしか使えません。私は20年近くECをやっていますが、未だにこのオペレーションなのかと突っ込みどころが沢山あります。オペレーションの中でバックエンドがかなり負荷になっています。大きい負荷ではありませんが、そういうところから手をかけていきたいという理由からキャンセルのサービスを作るに至りました。
▽業種によりますが、キャンセルは多いのですか?
我々が扱っている型番商材の多くはロングテールと昔は言われていたやり方で、ロングテールタイプの事業さんだと、実は非常にキャンセルは多いです。キャンセルを測定されていない事業者さんも多く、せっかくフロントでマーケティングして、広告費をかけてコンバージョンを取っているのに、自分たちが在庫を切らしていたり、在庫を用意できる予定がなかったり、キャンセルに対して広告費を払っていると、それはマイナスコンバージョンだと私はお伝えします。キャンセルに至った場合、決済はどうするのか、返金のオペレーションはどうするのか、1件当たりの付帯コストを考えなければいけません。理想は出荷して荷物番号が確定するギリギリまでキャンセルを受け付けたいのですが、一番コストが重たいのは、そもそもいらない商品を送ってしまった運賃なんです。出荷をギリギリまで止めるというのが本当は正で、非常に自動化が進んだ物流倉庫さんでもサイレンを鳴らして止めているところもあります。
▽キャンセルを途中で止めるような仕組みはありますか?
弊社では返品や返金のようなオペレーションを自動化したツールがあるのですが、すぐやれることは出荷ギリギリまでキャンセルを受け付ける自動化の窓口を持つこと。これが少ない手間で一番コスト改善の効果が高いと思っています。よくある独自ドメインでの事業者さんのパターンは、大切な友人へのプレゼントを買おうと思い、夜間や週末にECで買って、色やサイズの間違いがあり、それから買い直せばいいのですが、利用規約にキャンセルできるのかどうかわからない文章が書いてあります。少し親切なところでも「出荷前までならキャンセルは受け付けられます」と書いてありますが、エンドユーザーからすると、出荷前とはどういう状態なのかわかりません。当然キャンセルしたいのですが、大切な友人へのプレゼントで日数も間に合わないので、正しい方を買っておいて、後で間違った方をキャンセルしようと思い、事業者さんの方でキャンセルの申し込みを探すと、レガシーな問い合わせフォームしかなく、わざわざ名前や個人情報も入力して送るのですが、これが金曜日の夜だと月曜日の朝まで返事が帰ってきません。月曜日の朝は出荷が大変な中、交換やキャンセルは優先的に返される会社さんが多いのですが、良くないところだと出荷前にならキャンセルできますと、また同じこと返してしまい結局エンドユーザーさんがそれを昼過ぎに気が付いて、「キャンセルをお願いします」と返事をしたら、「もう出荷しています」ということは多くの事業者さんで起きています。これはECの構造がよくないと思っており、フロントとバックエンドが分断されていることが原因だと思います。
▽規約の見直しは必要ですよね。
利用規約やコンテンツについて、我々もこのリターンズを作るようになって、汎用性を持たせようという発想になったときに、たくさんの事業者さんに使ってほしいので、今までとレベルが違うくらい考えるわけです。皆がこのオペレーションを使いやすく思い、それをシェアできれば、利便性の向上にもつながり、リターンズが入っていればキャンセルがすごくしやすいから安心だと思える世界を、我々は目指しています。キャンセルしたお客様は特別なお客様だと考えており、会員登録をして、決済情報も入力していただいて、完結したところまで至ったお客様なので、こういうお客様を我々はリカバリーできていないということに、こういった仕組みを作ったことで気づきまして、今ではそれをアナログでやったり、リターンズのネクストにあたるプロダクトで実証実験をしていたりします。
この他にも盛りだくさん『EC運営の効率化』について公開しています!日々のランニングコストを下げたい企業様のご参考になるかと思います!それでは後藤氏流『バックエンドの効率化』についてぜひお楽しみください!
~第240回 ゲスト~
後藤 鉄兵 氏株式会社リターンズ
1999年からECに関わり2002年にはD2C自社製造アパレルブランドの販売など、日本のEC黎明期から20年以上EC運営を続ける。Shopifyはまだ日本語版も日本法人も存在しない頃から独自のローカライズで運用。現在は年間160万枚30万件という大規模ECの運用を、物流やキャンセルの自動化などバックエンドオペレーションの改善によってコスト削減を行収益性の改善やシステム開発を得意とする。
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