#45 空とぶトランク - アンデルセン童話

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 むかしむかし、あるところに、ひとりの商人がいました。この人は、たいへんなお金持で、町の大通りをすっかりと、そのうえ小さな横町よこちょうまでも、銀貨でぎっしりと、しきつめることができるくらい、お金を持っていました。けれども、そんなことはしませんでした。もっとそれとはちがった、お金の使い方を知っていたのです。つまり、一シリング出せば、一ターレルもどってくる、というようなやり方です。この人は、そういうりこうな商人でした。――そのうちに、この人は死にました。

#45 空とぶトランク - アンデルセン童話

タイトル
箱庭の朗読 - 青空文庫
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